てんかんの症状が出る原因は人それぞれ違う!?

てんかんの症状が出る原因は人それぞれ違う!?

てんかんって何?その症状は人によって様々

てんかんを知らない人てんかんという言葉を見聞きしたことがある人は多いと思いますが、実際にどのような症状なのかは明確に分かっていない人が多いようです。
世界保健機関(WHO)では脳の慢性疾患と定義しており、脳内に存在しているニューロン(神経細胞)が突発的に起こす過剰反射(興奮)によって症状が出る、とされています。
ニューロンの突発的な過剰反射によって起きるてんかんの症状ではてんかん発作と呼ばれる発作が特徴的で、一般的に言うけいれんのことです。
てんかん発作によるけいれんには全般発作と部分発作があり、それぞれ発作の現れ方が異なります。
全般発作が起きた時には大脳の広い範囲で過剰反射が起きているため、全般発作時には意識を失っていることが多いです。全般発作の種類としては、強直間代発作・脱力発作・欠神発作・ミオクロニー発作があります。 発作の症状でお悩みの方は、発作を抑えることができるテグレトールを使用すると良いでしょう。

強直間代発作

突発的に起き、強直発作と間代発作を繰り返します。強直発作というのは手足に突っ張りが生じながら体が硬くなる発作で、固い食いしばりも見られます。
意識を失って呼吸も止まるため、態勢によっては倒れて怪我をする恐れがあります。持続時間は、数秒から数十秒です。
間代発作は手足を一定のリズムで伸ばしたり曲げたりする発作で、数十秒の継続であることが多いのですが、1分以上継続されることもあります。強直間代発作では、硬くなったり動いたりを繰り返す症状が確認できます。

脱力発作時

筋肉の緊張機能が低下または消失してしまうことから崩れるように倒れてしまうことが特徴です。
発作の継続時間は数秒以内ととても短いことから、周囲が気付く前に治まっていることも割と多いです。

欠神発作

倒れたり身体のけいれんを起こしたりすることはないのですが、突然意識がなくなる意識障害が現れます。欠神発作が現れている時は、言動の停止・眼球の上転・まぶたのけいれん・反応しないなどが起きます。
まぶたのけいれんは1秒に3回ほどの早さで、現れやすい年代は学童期や就学前の子どもです。
性別では女児に起きやすいとされていますが会話の最中や何かをしている時など場面を問わず起きることから、集中力が低いという評価をされて気付かれないといったことも珍しくありません。

ミオクロニー発作

身体の一部が瞬間的に収縮する発作で、他者が自覚するどころか本人も自覚していないことがほとんどです。収縮が起きるのは全身あるいは手足などで、1回ではなく数回連続して起きることもあります。
症状の程度には差が見られ、気付かない程度のこともあれば倒れてしまったり物を落としてしまうほど重度のこともあるとされます。
ミオクロニー発作は光で誘発されることが指摘されているため、眠っていて目を開けた時や寝入り時に起こりやすいと言われています。
部分発作とは脳の一部で過剰反射が起きることによる発作で、部分発作には単純部分発作・複雑部分発作・二次性全般化発作があります。

単純部分発作

意識障害がなく、運動機能障害や視覚または聴覚の異常が分かります。自律神経の異常も起きるため、症状は多彩です。

複雑部分発作

意識障害が徐々に現れることが特徴で、意識障害中に倒れることはないのですが、動きが止まったり本人には記憶障害が確認されます。無意味な動きを繰り返す自動症などもみられることがあります。

二次性全般化発作

一部から脳全体に過剰反射が伝わった状態です。単純部分発作や複雑部分発作は強直間代発作に移行することが多く、移行する段階で前兆として意識を失う意識障害が起きます。

てんかんの原因とは?遺伝子?脳の病気?

けいれんや意識障害などの様々な発作が現れるてんかんですが、なぜそのような症状が起きてしまうのでしょうか。てんかんの原因は明確にはなっていませんが、遺伝子的な要因が大きいという見方が普及しています。 遺伝子的要因の他、先天的にてんかんになりやすい傾向を持っていることも挙げられます。 遺伝子や先天性の他にも原因はあると言われていますが、てんかんは原因によって特発性と症候性に分類されます

特発性てんかんは検査によって異常を発見することができないタイプで、特発性部分てんかんと特発性全般てんかんに分けられます。

特発性部分てんかん

小児に多く、脳波の一部に異常が確認できます。中心や側頭部に棘波のある良性小児てんかん(ローランドてんかん)と良性後頭葉てんかんなどが特発性部分てんかんに属し、年齢と共に良い方向へ症状は経過していきます。

特発性全般てんかん

意識障害がよく見られ、手足のけいれん・他の神経症状脳・脳の障害はありません。
右脳と左脳に脳波の異常が同時期に現れることが特徴で、小児期から若年期の発症が多いとされています。25歳以上になると発症率は急激に低下します。
良性新生児家族性けいれん・良性新生児けいれん・乳児良性ミオクロニーてんかん・ピクノレプシー(小児欠神てんかん)・若年性欠神てんかん・若年ミオクロニーてんかん・覚醒時大発作てんかんなどが当てはまります。

症候性部分てんかん

症候性てんかんは検査によって明らかな異常が見られるタイプで、脳に過剰反射が起きていることを確認することができます。
脳波には焦点性または局在性の異常があります。
側頭葉てんかん・前頭葉てんかん・頭頂葉てんかん・後頭葉てんかん・コシュフニコフ症候群などが症候性部分てんかんに当てはまり、側頭葉てんかんに関しては高齢の方がなりやすいと言われています。

症候性全般てんかん

発症する年齢が早い傾向にあり、新生児の時期や乳児の時期に発病するケースが多いようです。脳の広い範囲で過剰反射が起きるため、発作回数が多く、発病すると精神遅滞と神経症状が現れるようになります。
全般の症候性には、ウエスト症候群・レノックスガストー症候群・ミオクロニー欠神てんかん・ミオクロニー失立発作てんかん・早期ミオクロニー脳症・サプレッションバーストがある早期乳児てんかん脳症などが属します。 ウエスト症候群は、点頭てんかん・BNSけいれん・乳児スパスムとも呼ばれます。

特発性にも症候性にも当てはまらない場合は、分類不能として扱われることになります。分類不能になるものには、新生児発作などがあります。
明確な発症原因が明らかになっていないことから、現時点で分類できる種類とは違ったタイプが生じる可能性も否定することができません。
てんかんは、遺伝子的要因や先天的要因が大きい脳の病気です。子どもの頃から発作がある場合は、大人になるにつれて症状が軽くなる傾向にあるとされています。実際に分類を見てみると、小児がなりやすいタイプが多いことが分かります。

誰にでもてんかんは起こり得る!発症の予兆はあるの?

脳のイメージ

遺伝的要因・先天的要因であることが多いとなると、全般発作の意識障害などの症状が現れていない人は自分には無関係な病気として安心するかもしれません。
しかし、遺伝や先天的な問題以外にもてんかんを発症させる原因はあるので、これまで異常なく過ごしてきた方も全般発作などの発作が起きるリスクがないとは言えないことが現実です。
発症率は3歳以下が一番多く、成人以降は発症率が減少します。高齢に近付くにつれて発症率が増加していきますが、これは脳血管障害が影響しています。


小児てんかんは成人前までに完治することもありますがほとんどの方は治療を継続するため、患者層は乳幼児から老年の方まで幅広いです。 高齢に近付くにつれて脳血管障害が原因になると言いましたが、脳血管障害は20代でも起こり得ます。
例えば、アルツハイマー・脳卒中・脳腫瘍・脳梗塞などが原因になることもあれば、頭部の外傷を引き金に発作が起きるようになることもあります。
大人になってから発症するものは原因が特定できることが多いため症候性がほとんどですが、中には特発性であることもあるので、特発性か症候性かは専門的な検査を受けてみないことには分かりません。
何かしらの原因でてんかんになる時には、なる前に前兆があります。自覚できるものなので、自分の状態を意識して下記のような異常があったら、できるだけ早めに医療機関で診察を受けることをおすすめします。
身体的な前兆症状では、感覚異常が起きます。手足がピリピリしたり・熱く感じられたり逆に冷たく感じられたり・感覚がない又は動かすことができない・電気が走ったような感覚があるなどです。
脱力感を覚えることもあり、脱力の程度が強いと物を持つが難しくなったり、脱力によって物が持てないとか脱力して倒れることもあります。突然の意識障害に見舞われることもあります。


前兆症状は身体だけでなく、視覚や聴覚にも現れます。視覚には色々な図形が見え、色は白黒であることもあれば色が付いていることもあります。
聴覚では異様な音や声といった幻聴が聴こえるようになり、機械音・カンカン・ブンブン・人の声などと表現されます
人によっては、味覚・嗅覚・内臓機能などの症状が確認されます。味覚では特定の味が口内で感じられるようになり、嗅覚では硫黄や焦げのニオイが感じられるとされます。
内臓機能では胃腸のゴロゴロが生じやすく、脈が速くなったり動悸がしたり、頭痛やめまいが起きることもあります。


精神的な症状が現れることも珍しくはなく、理由のない恐怖感や不安感に見舞われることもあるので、前兆症状も本格的な症状と同じように人それぞれです。
前兆症状が確認されてから本格的な症状が現れるまでの時間も人それぞれで、数日前と言う人もあれば1時間前という人もいます。
脳血管障害で発症する時は上記のような感覚症状が起きやすく、てんかんではないけど感覚異常が起きる可能性が高いです。
外傷によって引き起こされた場合は、外傷の治療を行っている段階や治療後に現れることが多いとされています。
脳血管障害や外傷があるからといって、必ずてんかんの発作が引き起こされるわけではありません。ただ、成人までに発作がなく成人になってからもないからといって、脱力などのてんかん発作を起こさないとは言い切れないので、気を付けましょう。

あなたは大丈夫?てんかんの診断方法と治療法

驚く男性部分発作や全般発作に当てはまる症状を認知している時には、不安があるかと思います。全般発作などのなかったとしても、自分がてんかんになるリスクはないか気になることでしょう。
子どもにけいれん・脱力・硬直・意識障害といった疑わしい症状が見られた時には小児科で診てもらいますが、大人は神経内科で診てもらうと良いとされています。
神経内科は脳・脊髄・筋肉・神経の病気を診る科目で、診察した結果で脳神経外科などを紹介されることもあります。大人になってからのてんかんのことは神経内科以外の科目では分からないことがあるため、まずは神経内科に訪れてみると良いでしょう。
病院によってはてんかん専門の科目を設けているところもあるので、近くに専門的に診てくれる場所があればそこに行ってみることをおすすめします。
専門的ではない病院で判明した時には、近くにあれば紹介してくれることでしょう。近くになくても、紹介してくれる親切なお医者さんもいます。


病院に訪れて診察となった時には、まず問診を行います。検査で病気を確認することができない場合もあるので、判断するためには問診が最も大切な情報となります。
症状・既住歴・家族歴・発作時の状況などの質問がされるので、正しく答えてきましょう。正確に答えることができるように、記録やメモを書いて持って行くと良いかもしれません。
家族歴・既住歴・現病歴・生活歴は他の病気でも聞かれる基本の情報であるため、不備がないように家族に病気の歴を聞いたり、情報のメモを持って行くと良いです。
家族歴は家族構成と家族の病歴など、既住歴はこれまでに大病や大きな怪我をしたかなどを聞かれます。
現病歴は今ある症状がいつから・どのように・どのような時に起きるのかなど、生活歴では日常生活の様子や生まれてからの育ちなどについてを質問されます。


発作の状況は患者本人では分からないこともある可能性が考えられるので、発作時を目撃したことのある家族や第3者的存在が問診対象となることがあります。
自分自身が自覚している自覚的症状と他者が見た他覚的症状を知った上で医師は判断をしますが、目撃者がいないとか誰かに知られたくないという気持ちがある場合はそのことを医師に相談すると良いです。
発作状況で聞かれることは、初発年齢・頻度・出現時間・誘因・状況です。初発年齢とは何歳の時に初めて発作が起きたのかということで、出現時間は症状が出やすい時間はあるかどうか、あるなら何時頃なのかを答えます。
誘因は発作が起こしている原因で、状況は場面的なことを言います。
情報は曖昧であるより明確な方が医師側としては助かると思われますが、曖昧な場合は何歳の時・どんな時に・何時ごろ・何があってからなどの情報がある程度分かっていれば問題ないでしょう。
これら情報で、医師は症状の種類や全般発作といった発作の種類を定めます。


てんかんの種類や全般発作と部分発作といった症状は医師でない人が判断するのは難しい病気であるため、医師でない人の判断を信じたり、思い込むことは良くありません。
意識障害や発作症状などの症状は、他の病気でも起こりえます。医師による誤診もあるくらいなので、自己診断や医師以外の診断は不確かなものです。
専門的なところで診てもらうことが望ましいのですが、近くに専門的なところがない場合はとりあえず神経内科に行って診察と検査をしてもらうことをおすすめします。