てんかんの症状が出る原因は人それぞれ違う!?
てんかんの症状が出る原因は人それぞれ違う!?

睡眠障害?意識障害?てんかんと間違いやすい病気とは

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てんかんは脳が興奮して突然意識を失う発作です。およそ100人に1人が発症すると言われているので、結して珍しい病気ではありません。特に子どもの時期の発症が多い傾向があります。
子どものてんかんは、胎児の時期や分娩時の低酸素で、脳に何らかの傷や障害が起きたもの、髄膜炎や脳炎などの後遺症、脳を作る遺伝子の異常などが原因だと考えられています。
てんかん発作が続くと、子どもの場合は脳の発達に影響を及ぼすことがあるので、早く見つけて早く治療を開始することが大切です。
しかし、中にはてんかんと間違いやすい病気があります。

てんかんと間違いやすい病気

転換性障害

ストレスや不安や恐怖、葛藤などが原因で様々な症状に転換されてしまう病気です。
例えば、ショックで声が出ない、恐怖で腰が抜けて立てない、などが一例です。しばしば疾病利得が転換性障害に絡んでいることがあります。
疾病利得と言うのは、本人は意識していなくても、病気になることでメリットがあるので病気でいたいという心理状態です。病気になるとお母さんが家にいて優しくしてくれる、などが一例です。
典型例では、急に倒れて手足が震えるけど、お母さんが来てくれたら発作がピタリと治まる、といった感じです。

過換気症候群

不安やストレスで過呼吸になって、めまいや頭痛、指先や口の周りのしびれ、失神などを起こす病気です。
ナルコレプシーは、睡眠障害の1つです。睡眠発作と言って、時や場所や状況に関係なく、突然猛烈な眠気に襲われます。大事な面接の時であったり、試験の最中であってもお構いなしの睡魔です。
情動脱力発作と言って、激しい喜怒哀楽で全身の力が抜けたり、膝の力が抜けたりすることもあります。また、睡眠発作時に寝落ちた場合、本当に体験しているような現実的な夢を見たり、金縛りを起こすことも多いです。

憤怒けいれん(ふんぬけいれん)

乳幼児期に見られる症状で、激しく泣いている赤ちゃんが急に呼吸を止めて顔が紫色になります(チアノーゼ)。
全身を硬直させて、首や背中を反り返らせるのが特徴です。泣き入りひきつけ、と呼ばれることもあります。

熱性けいれん

38℃以上の発熱に伴って起こる全身のけいれんです。乳児に見られ、1歳をピークに5歳ごろまで見られることが多いです。2~4%がてんかんに移行するという報告もあります。

失神

脳の血流が一時的に減ることで起きる、一過性の意識障害です。起立していた時、排尿後、採血後に起きることがあります。めまいや脱力感、顔面蒼白などに伴って、意識障害を起こします。
これらの意識障害を伴う病気や睡眠障害は、てんかんの症状と似ています。

特に小児てんかんは医師も誤診することがあります

小児の場合は、大人と違って自分でその時やその前後の状況を上手く言葉で説明ができません。その時の様子を見ていた人の情報量が少ないと、診断を誤ることに繋がるリスクがあります。
1人の保育士が、調乳をしたり保護者に連絡帳を書いたりしながら何十人の子供を見ているという状況の場合です。
他の子をトイレに連れて行っていて、脱力していただけなのか失神していたのかがわからない、寝ていると思っていたなどといった感じのことも珍しくなく、診断に苦労することも多々あります。

また、子どもの場合は大人と違って、時や場所や状況にお構いなく寝てしまうのが当たり前のことです。どこでも眠る子供を睡眠障害やナルコレプシーだと思う保護者や保育者は、まずいないでしょう。
てんかんが疑われる場合は、脳波検査を行ったりMRIやCTで脳の状態を診たりします。ところが、小児の場合、検査を行うには睡眠薬で眠らせないとできないことがあります。
また、一般開業医ではなく、病院まで連れて行かないと検査ができないことが大半です。
そのため、検査を拒否する保護者やかかりつけ医に紹介状をもらっても病院までは行かない保護者もいます。
かかりつけ医は夜も診察を行っていますが、大きな病院は午前中だけか午後5時ごろまでなので、それも病院から足が遠のく一因でしょう。
しかし正しい診断でないと、正しい治療は出来ません。ナルコレプシーや転換性障害や失神との鑑別をはっきりとつけるためにも、脳波検査やMRIなどの検査を受けるようにしましょう。
てんかんは、約7割の患者さんが服薬で発作が起こらなくなっています。早く見つけて早く治療すると、脳の発達にも影響が出ません。